2019年10月25日発売「月刊アフタヌーン2019年12号」に掲載されている『ヴィンランド・サガ』の最新話である第166話。
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目次
前回のあらすじ
父であるハーフダンとの戦いに勝利し、仲間たちと共に農場を去っていくシグルド。
トルフィンが帰ってきたら助けてやってほしい…シグルドは旅立つ前にそう言い残していきます。
そして二年の時が流れ、トルフィンの故郷に謎の船団が現れます。
ユルヴァはハーフダンが襲撃に来たのだと勘違いし、撃退しようとしますが…
その船団こそ、資金調達の旅から帰還したトルフィン達だったのでした。
https://www.suzuco.net/entry/vinlandsaga-netabare-165/
『ヴィンランド・サガ』最新話【第166話】のあらすじ・ネタバレ
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【帰還したトルフィンと仲間たち】
トルフィンとグズリーズに続いて、他の仲間たちも続々と船から降りてきます。
カルリと犬、エイナル、レイフ、ギョロ目、ヒルド、他にも2年前にはいなかった多くの仲間たちの存在が確認できます。
船から降りてきたトルフィンを見たユルヴァは、ずかずかとトルフィンに近づいていきます。
エイナルが既視感を抱きながら見守る中…
「ひとさまの嫁を誘拐するとは…!」
ユルヴァはトルフィンめがけてアッパーを放ちます。
トルフィンはアッパーを避け、グズリーズを紹介します。
グズリーズが生きていたのを知って安心したユルヴァは、今すぐハーフダンのところへ返すように、とトルフィンに向かってすごみますが…。
そんなユルヴァの足に、2年前より少し大きくなったカルリが、ガジガジとかみついてきます。
「とーちゃんをいじめるな!」
戸惑うユルヴァに対し、トルフィンは「オレの子だよ」と紹介し、さらに母親としてグズリーズを紹介します。
なんとトルフィンはグズリーズと結婚し、カルリを自分たちの子供として育てることにしていたのでした。
ユルヴァは目をバツにして驚き、「なんてこったああ!」と叫びます。
【ヴィンランド開拓団】
トルフィンが大船主になったことを知り、故郷の人間たちはうらやましがります。
たまたま近くで話を聞いていたエイナルは、自分たちはお金持ちになるために旅をしたのではない、と本来の目的を説明します。
「西の果てのヴィンランドへ行く。そこで家を建て、麦を蒔いて、国を起こす」
今はそのための開拓団を募集している段階であり、エイナルはトルフィンの故郷の人々にも、「一緒にやりたい人はいないか?」と聞いてみるのでした。
【トルフィンはハーフダンの元へ】
トルフィン、グズリーズ、レイフ、それにカルリは、ユルヴァの家に招かれていました。
所帯を持ったトルフィンに対し、「なんてこった」と発言しててしまったことを謝るユルヴァでしたが…
ハーフダンのことを考えれば、赤っ恥をかかせたことに変わりありません。
レイフもユルヴァの言ことを認め、ハーフダンの元へ挨拶へ行った方がいい、と助言。
ハーフダンにはヴィンランド開拓の準備を手伝ってもらいたい、という思惑もあるため、トルフィン達はこれもヴィンランドへの一歩と考え、ハーフダンの元へ向かうことになります。
トルフィンは自分とレイフで行こうとしますが、グズリーズも責任を感じて同行することに。
さっそく船を出し、ハーフダンの屋敷へ到着するトルフィン達。
2年経っても老いや衰えを感じさせないハーフダンは、威圧感まんまんでトルフィン達と対峙します。
トルフィンは2年前にハーフダンからもらった角が高く売れたことを報告し、その一部をお礼としてハーフダンに献上します。
ハーフダンがトルフィンに対し、本気でヴィンランドを開拓するつもりなのか?と聞くと…トルフィンも二つ返事で「本気です」と即答します。
話すタイミングがなかなか掴めなかったグズリーズですが、勇気を振り絞って話だし、自分のわがままで迷惑をかけてしまったことをハーフダンに謝ります。
自分のことは好きにしてくれていいが、トルフィンの事業を助けてあげほしい、と涙ながらに懇願するグズリーズ。
ハーフダンはそんなグズリーズとトルフィンに対し、なぜか「結婚の宴は開いたのか?」と聞いてきます。
旅暮らしでそんな余裕はなかったトルフィン達。
それを知ったハーフダンは、自分が仕切るから結婚の宴をやっておけ、と提案。
金もトルフィン達が持ってきたのを使えばいい、と。
【トルフィンとグズリーズの結婚式】
そしてハーフダンの仕切りで、さっそくトルフィンとグズリーズの結婚式が開かれます。
大勢の人が集まり、祝福されるトルフィンとグズリーズ。
喜ぶトルフィンとカルリ、戸惑うグズリーズ。
レイフやエイナルは笑顔で祝福。
ユルヴァは最悪の事態を避けれたことに胸をなでおろし、式場でハーフダンと握手。
みんながお祝いムードで盛り上がる中、ヒルドは一人、離れたところで水を飲みながら、黙って様子を見ています。
そして式が終わり、崖の上に椅子をおいて腰かけているハーフダンに、グズリーズとトルフィンは改めてお礼を伝えます。
「腕の一本くらい覚悟していた」と胸の内を明かすグズリーズに、「女子供は切らねえ。それにシグルドに頼まれたからな」とハーフダン。
トルフィンを助けてやって欲しい…シグルドがそう言い残していたことを知り、驚くトルフィンとグズリーズ。
そのシグルドはというと、ハーフダンの元に届いた頼りによれば、ノルウエーにいるとのことです。
「シグルドさんは私を連れ帰ることが出来たのに、そうしなかった、損と不名誉を引き受けて、私に自由をくれたんです」
とても優しい人ですね…と、グズリーズ。
ハーフダンは「フン」と鼻を鳴らし、「俺の息子なんだから当然だ」と言うのでした。
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『ヴィンランド・サガ』最新話【第166話】の感想・考察
2年前、グズリーズがトルフィンに告白し、その顛末は読者に伏せられていたわけですが…
まさか二人が結婚していたとは、驚きでした。
二人の息子になったカルリも大きくなり、他の仲間たちも2年後の姿が描かれていましたね。
とはいえ、基本的にみんな成人しているので、あまり大きな変化はありませんでしたが…
レイフは杖を突いていて、老いが進んだ感じがありました。
これからいよいよヴィンランドの開拓へ向けて本格的な準備を進めていくわけですが、新たな仲間が加わったりするのでしょうか?
過酷な旅になるでしょうし、今の仲間たちが全員無事に生き残って目的を完遂できるかも気になるところです。
トルフィンを親の仇として憎んでいたヒルドも、この2年間で変化はあったのか、そしてトルフィンとの関係にどんな決着をつけるのか、そこも気になります。